エイジング対策の検査・予防療法
エイジング対策とは
エイジング(加齢)に伴って身体にはさまざまな変化が起こります。その変化が肌や体格といった見た目の変化はもちろん、内臓や運動器などの衰えをもたらし、さらには病気の元にもつながっていきます。エイジングやそれにともなう変化のメカニズムはまだまだ解明されていませんが、さまざまな側面を持つエイジングに共通した対策ポイントにアプローチするのが、健康院クリニックのエイジング対策です。
なお、エイジングの結果としてすでに起こっているかもしれないそれぞれの器官の変化については該当するページをご覧下さい。
エイジング対策の検査
エイジングスコア®
※エイジングスコアは健康院クリニックの登録商標です。
「病気や老化のもと」といわれている要素を調べ、現在の不調の要因・将来の病気のリスクを調べます。
体内の「サビつき」「焦げつき」「有害重金属の蓄積」を、健康院クリニック独自の基準で判断する、エイジング対策の検査のひとつです。
酸化ストレス測定検査 血液検査(OS-APtest)/尿検査(8-OHdG)
酸化とは余分な活性酸素によって細胞や蛋白質、脂質、遺伝子が傷つけられることであり、身体のサビつきといえます。血液を用いて、現在の酸化ストレスと抗酸化力を測定します(OS-APtest)。さらに活性酸素によって傷ついた遺伝子の断片を尿中を用いて解析し、細胞の酸化ストレスの度合を測定します。活性酸素によって受けたダメージを測定することにより、体内の酸化ストレス度を分析します。
体内糖化度検査
「終末糖化産物(AGEs)」という「焦げつき」物質が蓄積すると、肌・骨・血管・臓器などの老化が進み、がん・脳卒中・心筋梗塞などを引き起しやすくなります。この検査では、AGEsの蓄積量(糖化度)を調べ、全身の健康がどれくらい脅かされているかを測定します。
有害重金属検査
身体の中の有害重金属を測定する検査です。原因がよくわからない不調に害重金属が関与している可能性もあります。有害重金属は身の回りの環境や食品などから知らず知らずのうちに入ってくることがあります。また、亜鉛などの不足があると有害重金属の蓄積が助長されやすくなります。
ビタミンとその関連物質の血液検査
ビタミンDは骨の健康に欠かせないビタミンとして発見されましたが、その後免疫や神経などさまざまな身体機能でも重要な役割を果たすビタミンであることが確かめられてきました。魚やしいたけ、卵から摂取でき、日光の紫外線によって皮膚でも作られるビタミンですが、不足していることが大変多いビタミンです。ビタミンDが足りているかどうか、血液中の25水酸化ビタミンDを測定して確かめます。不足している場合は食事のアドバイスとともにサプリメントでの補充を提案します。
ビタミンB群には複数のビタミンが含まれており、身体のさまざまな代謝に欠かすことができません。
健康院クリニックのエイジング対策としてビタミンB群のうち葉酸とビタミンB12を測定します。これらが不足すると血液中にホモシステインが増加し、動脈硬化、骨粗鬆症による骨折、肌の加齢変化などが進行します。ホモシステインはメチオニンというアミノ酸の代謝産物ですが、葉酸やビタミンB12が不足すると体内で増加します。
また、葉酸とビタミンB12が不足していなくてもホモシステインが増加してしまう体質をお持ちの方もいらっしゃいます。葉酸、ビタミンB12、ホモシステインを測定して、ホモシステインを貯めないアドバイスにつなげます。
不足しがちなミネラルの血液検査
不足しがちなミネラルとしてよく知られているものに鉄がありますが、これが足りているかは一般の血液検査でも確認されます。健康院クリニックのエイジング対策で注目するミネラルは亜鉛です。亜鉛はさまざまな酵素がその活性を発揮するための「補酵素」として働くだけではなく、重要なタンパク質の構造を保つことにも大切な役割を果たします。亜鉛不足が進行するとは皮膚や毛髪の不調や味覚異常などの症状をもたらす場合がありますが、そのような症状につながるほどではない不足でも体力の衰えや免疫の低下につながる可能性があります。
また、亜鉛不足は水銀やアルミニウムなどの有害重金属を蓄積しやすくして身体の不調をもたらすかもしれません。血液検査で亜鉛不足が判明した場合は食事内容のアドバイスに加えて、サプリメントの提案を致します。
男女共通のホルモン検査
男性では男性ホルモン(テストステロン)が、女性では女性ホルモン(エストラジオールなど)がそれぞれに特徴的なホルモンですが、健康院クリニックエイジング対策では男女に共通して大切なホルモンに注目します。
その一つがDHEA(デヒドロエピアンドロステンジオン)です。DHEAは主に副腎で作られ、身体の各所に移動してまず男性ホルモンに変化し、さらにそれが女性ホルモンに変化します。つまりDHEAは性ホルモンのもとになるホルモンと言えますが、男女ともに加齢に伴う減少が明らかなものです。DHEAはそのままでも細胞に作用しますが、DHEAが筋肉や脂肪、神経などの行ったところでそれから作られる男性ホルモンや女性ホルモンがそれぞれ細胞に働くことが考えれています。DHEAをある程度以上に保つことが健康寿命の延伸につながります。DHEAの状態は血液中のDHEA-Sを測定して判定します。運動不足の解消でも増加に転ずる部分がありますが、ご希望に応じてサプリメントで補うことも可能です。
もう一つのホルモンは甲状腺ホルモンです。甲状腺ホルモンは一生にわたって甲状腺で作られ、すべての細胞の代謝を支え続けるホルモンです。このホルモンが多すぎる場合の疾患としては甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、少なすぎる場合の疾患としては甲状腺機能低下症(橋本病など)があります。このうち、甲状腺機能低下症は気が付かないうちに進行し、体力の衰えや物忘れなどの症状をもたらすことがあります。これらの症状を「加齢にともなうもの」としてほおっておかずに対処するきっかけになるうるのが甲状腺ホルモン関連の血液検査です。検査では甲状腺ホルモン(Free T3とFree T4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、甲状腺関連自己抗体(抗TPO抗体と抗サイログロブリン抗体)を測定します。
腸内環境検査
腸内環境検査では、腸内細菌のバランスをはじめとした腸内の健康状態を調べます。腸内環境は消化吸収だけでなく、免疫機能などの全身の健康状態にかかわります。
さらに肥満や動脈硬化との関連も注目されています。
エイジング対策検査セット
「予防」につながる血液検査と「病気や老化」のもととなる要素を調べるエイジングスコア®のセットです。
血液検査では、糖代謝、脂質関連、ホルモン、ビタミン、ミネラルを調べます。
エイジングスコアには、 体内のサビつきを調べる酸化ストレスの血液・尿検査、体内の焦げつきを調べる体内糖化度検査、有害重金属検査が含まれます。
エイジング対策の予防療法
サプリメント・栄養カウンセリング
医師の丁寧な診察と検査を行い、それらの結果から栄養の過不足を判断し、一人ひとりに必要な栄養素を選定します。身体の状態を把握し、症状・お悩み・ご希望を伺ったうえで、最適な栄養素を、適量で摂取できるようにカスタマイズいたしますので、ご自身で選んだ市販のサプリメントを摂取するよりも、高い効果が期待できます。
またサプリメントのご相談、ご提案だけでなく管理栄養士による栄養カウンセリングも行っております。
皆様の健康に関するお悩みをぜひご相談ください。
NMNとNAD+について
NMNとはニコチンアミド・モノヌクレオチドの略です。NMNは細胞内のさまざまな代謝やDNA修復などの重要な機能に欠かせない補酵素であるNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の材料になるものです。そして、NADの活性型(酸化型)ともいえるものがNAD+です。NAD+は長寿や健康増進に関与するサーチュイン遺伝子を活性化すると言われています。つまり細胞内のNAD+が高いレベルにあることは、ミトコンドリアの若返りや幹細胞の機能上昇につながることが期待されます。
一方、加齢に伴って細胞内のNAD+レベルは急速に低下します。この低下を補う方法の一つがNAD+の原料となるNMNをサプリメントとして摂取することです。さらに最近はNAD+そのものをサプリメントとして摂取することや点滴によって直接血管内に届けることができるようになりました。健康院クリニックでは予防医療の一環として、安心できるNMNやNAD+のサプリメントに加えてNAD+点滴を導入しました。
パーソナルトレーニング
「病気をつくらない」ための予防対策の一つとして、『パーソナルトレーニング』を提供しております。
一般的なフィットネスクラブやスポーツジムとは異なる、「予防医療」の一環としての運動プログラムです。もちろんエイジング対策にもつながるプログラムです
点滴療法
点滴とは血管(静脈)内に留置した針やチューブから、ゆっくり液体を滴下して注入する医療手技です。一般医療の現場では病気の治療を目的に、体内の水分・栄養の補充やミネラルのバランスを取るための点滴、抗生物質などの薬剤を投与するための点滴が行われます。
一方、エイジング対策として行う点滴療法では、医師が一人ひとりの状態に合わせて、ビタミン、オゾン、キレート剤などから点滴の内容を提案いたします。