幹細胞療法

当院の「自己脂肪由来間葉系幹細胞療法」について

自己脂肪由来間葉系幹細胞療法 第二種再生医療

幹細胞とはさまざまな細胞を生み出す「種」となる細胞です。幹細胞はその細胞自体の働きや他の細胞への作用によって、正常な身体を保ち、傷ついた臓器を修復します。この療法では脂肪細胞から取り出した幹細胞を培養し増やした上で点滴します。
 当院では、動脈硬化の治療、身体的フレイル・身体的プレフレイルの治療を目的としています。

届出

健康院クリニックは、厚生労働省に再生医療等提供計画を提出し、「第二種 再生医療等提供計画番号」を取得しています。

  • 自己脂肪由来間葉系幹細胞を用いた動脈硬化に対する治療(PB3200013)
  • 身体的フレイル進行抑制および身体的フレイル予防を目的とした、自己脂肪由来間葉系幹細胞の静脈注射投与治療(PB3230023

対象者

  • 動脈に基準以上の動脈硬化性変化をお持ちの方
  • 身体的フレイル・身体的プレフレイルの方

※禁忌事項に該当する方は、受けていただけません

治療メカニズム

  • 神経栄養因子による神経栄養保護作用
  • 神経栄養因子による神経栄養保護作用
  • 血管新生作用による脳血流の増加
  • 神経再生作用
  • 抗炎症作用による血管病変の進行抑制
  • 炎症性サイトカイン抑制による身体的フレイルの進行抑制

骨髄または脂肪由来間葉系幹細胞療法の効果が報告されている病態

  • 脳梗塞後遺症(脳血流障害による症状)
  • 糖尿病性合併症
  • 心筋梗塞後遺症
  • 肝障害
  • 糖代謝
  • アトピー性皮膚炎
  • にきび後遺症
  • 動脈硬化症
  • フレイル
  • プレフレイル
  • その他

治療の流れ

1診察

現在の身体の状態・病歴など、医師が入念に診察いたします。

2治療前検査

適用疾患に応じて、神経機能の検査 / 頭部の画像検査 / 血管の検査 / 血液検査など必要な検査を行います。
※年齢や性別に応じて、 追加の事前検査をご提案する場合があります。
※検査の結果により、治療を中止させていただく場合があります。

3採血・脂肪採取

採血:培養や検査に用いる血液を採血します。脂肪の採取:腹部の「へそ」のシワの間から採取します。局部麻酔を行うため、通常痛みなどはほとんどありません。

脂肪採取日の変更・キャンセルについて
採血・脂肪採取予定日の2日前までにご連絡ください。それ以降の変更・キャンセルはできません。

4培養

採取した脂肪組織は、専用運搬業者によって、提携細胞加工施設へ輸送されます。細胞加工施設では脂肪組織から幹細胞を分離し無菌状態で培養します。投与できる状態になるまで約3~4週間が必要です。
※まれに培養が順調に進まない場合があります。その場合は原則として、培養を中止し脂肪採取などをやり直します。この場合、追加の費用は発生しません。

5点滴投与

当院にて、1~1.5時間の点滴投与(体重1kgあたり約100~200万個の細胞)を行います。通常の点滴と同じ方法ですが、より安全性に配慮した器具を用います。

点滴投与日の変更・キャンセルについて
投与予定日の2週間前までにご連絡ください。それ以降の変更・キャンセルはできません。
※採血・脂肪の採取を行った日から、 最長1年間は投与可能です。

6経過観察

2か月に1度、来院または電話にて、経過観察のための診察を行います。

7治療後検査

治療前検査と同様に、適用疾患に応じて、血圧脈波測定 / 頸動脈超音波検査 / 血液検査を行います。

安全性・副作用

細胞自体はご本人のものであるため、拒絶反応などの心配はありません。

静脈投与後、まれに発熱やだるさなどを感じる場合がありますが、殆どは数日以内に収まります。万が一、症状が収まらない場合は、当院までご連絡ください。

幹細胞点滴後に肺梗塞(肺の細い血管に細胞が詰まること)が発症した例が、他院で1例報告されています。当院はこの予防に配慮した点滴方法をとり、万が一、発生した場合も充分対処できる体制を整えています。

自己脂肪由来間葉系幹細胞療法(1) : 動脈硬化の治療

動脈硬化症の進行予防や症状改善

加齢、脂質異常症、糖尿病等に伴い身体の広い領域で動脈硬化が生じ、患者数も増えています。中でも 足の血管の動脈硬化が進み、血管が細くなったり、詰まったりして血流が悪くなる閉塞性動脈硬化症 ASO) は、今後も増加すると予測されています。
間葉系幹細胞は、自分を複製する能力と多様な細胞に分化できる能力を持つことから、血流改善や血管の再生に働きます。また、脂肪由来幹細胞には炎症を抑える効果のある物質を分泌する性質があり、炎症を抑えることにより症状の悪化を防ぐ効果が期待できます 。

対象者

動脈硬化症は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などにより、動脈の壁の内側に小さい傷を作ること がきっかけとなります。 この内皮細胞の傷に脂肪がたまり、内膜が厚くなり、コブになったものをプラークと呼びます。プラークができることにより血流が悪くなり、その血管により酸素や栄養が送られている心臓や脳などに症状が起こります。
また、プラークが破れるとそこに血の塊(血栓)ができ、心筋梗塞や脳梗塞などが起こります。閉塞性動脈硬化症( ASO )は、歩行時の足の痺れや疼痛、安静時疼痛、潰瘍や壊死などの下肢血行障害を引き起こします。当院では、標準治療では効果を出すことが難しい方を対象に治療を行います。

  • 標準治療(薬物療法 、食事療法 、運動療法)を 3ヶ月以上ご継続の方
  • 頸動脈にプラークが 3mm 以上ある方
  • 血圧脈波測定検査で CAVI 値が 9.5 以上ある方
  • 下肢血行障害 のある方

※その他、症状のある方はご相談ください。(医師の診察結果により治療をお受けいただけない場合もございます)

受診前に確認が必要な検査結果

40歳以上/男女:1年以内の検査結果で異常なし

  • 胃がん
  • 大腸がん
  • 肺がん
  • 前立腺がん(男性のみ)
  • 子宮がん(女性のみ)

※当院で検査を受診いただくことも可能です。

20歳~39歳/女性:2年以内の検査結果で異常なし

  • 子宮細胞診(頸部)

治療前に当院で必要な検査

  • 血圧脈波測定
  • 頸動脈超音波検査
  • 血液検査

自己脂肪由来間葉系幹細胞療法(2) :身体的フレイル・身体的プレフレイルの治療

身体的フレイル進行抑制および身体的フレイル予防

フレイルとは、加齢や疾患によって身体的・精神的な様々な機能が衰え、心身のストレスに脆弱になった状態ではあるが介護が必要な状態ではなく、適切な生活改善や治療などを行っていくことで、生活機能が以前の状態へ改善する可能性がある中間地点です。
このうち身体的な機能に注目したのが身体的フレイルです。また、身体的プレフレイルとは、身体的フレイルの前段階の状態のことを示します。フレイルの原因の1 つと考えられている慢性炎症を抑えることにより、フレイルの進行抑制および改善をもたらす可能性があります。

対象者

以下の3 項目以上に該当する方。または1項目以上に該当し、且つ、医師との診察時に実施する基本チェックリストで4点以上の方です(医師の 診察を経て最終決定 となります)。原則的に65 歳以上の方が対象です。

  • 意図せず 6 か月で2Kg 以上の体重減少がある方
  • 筋力低下がある方:握力:男性<28Kg 、女性<18Kg
  • 歩行速度が1m/秒以下の方
  • 軽い運動や体操、定期的な運動やスポーツを週 1 回も行わない方
  • 直近 2 週間において、慢性的な疲労感がある方
  • 疲れやすい方:何をするのも面倒だと感じる日が週3~4日以上ある方

※その他、症状のある方はご相談ください。(医師の診察結果により治療をお受けいただけない場合もございます)

受診前に確認が必要な検査結果

40歳以上/男女:1年以内の検査結果で異常なし

  • 胃がん
  • 大腸がん
  • 肺がん
  • 前立腺がん(男性のみ)
  • 子宮がん(女性のみ)

※当院で検査を受診いただくことも可能です。

20歳~39歳/女性:2年以内の検査結果で異常なし

  • 子宮細胞診(頸部)

治療前に当院で必要な検査

  • 血液検査

受けられない方

  • 担がん状態、がんの治療中の方
  • 感染症(HIV/B型肝炎/C型肝炎/梅毒)
  • 高度の心疾患の方
  • 高度の腎疾患の方
  • 妊婦または妊娠の可能性がある方
  • 授乳中の方
  • 薬剤アレルギーの方
  • 過度な肥満の方
  • 要介護状態の方
  • 未成年者
  • その他医師が不適当と判断した方

料金

自己脂肪由来間葉系幹細胞療法 2,046,000円(税込)
  • ・期間・回数などに関しては、医師にご相談ください。
  • ・初診料(22,000円税込)・再診料(5,500円税込)を別途いただく場合があります。詳しくはお問い合わせください。
  • ・通訳が必要な場合は、別途メディカルフィーをいただきます。

治療の中断・キャンセルについて

治療の途中で同意を撤回された場合、費用の一部をご負担いただきます。

初回診察のみ 初診の方 22,000円(税込)
再診の方  5,500円(税込)
初回診察・治療前検査 256,000円(税込)
初回診察・治療前検査・脂肪採取・培養 1,790,000円(税込)
初回診察・治療前検査・脂肪採取・培養・幹細胞点滴 2,046,000円(税込)
  • ・脂肪採取のキャンセルは、実施予約日の2診察日前まで承ります。
  • ・幹細胞点滴のキャンセルは、実施予約日の2週間前まで承ります。(培養した幹細胞の保管期間は、採血・脂肪の採取を行った日から。最長1年間です)