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院長ブログ

地球上でも・・・

はやぶさ2のほかにも、民間企業による宇宙旅行や月・火星への有人探査計画など、宇宙開発の話題は尽きません。

宇宙と言えば無重力、そして身体の中で無重力の影響を大きく受けるのが骨です。

有人宇宙開発の初期から、重力がほとんどない宇宙空間では骨密度が急速に低下することは重要視され、

長期宇宙滞在計画の中には骨対策が組み込まれています。

また、骨粗鬆症治療薬が無重力下の骨対策に有用であることも検討されました。

 身体に1Gという重力が常にかかっている地球上ではどうでしょうか。実は、骨の健康には運動による1G以上の負荷が大切です。

骨が弱くなって骨折しやすくなる病気である骨粗鬆症の診断にはDXA(デキサ)という装置での骨密度測定値が使われます。

健康院クリニックでの健診では、腰椎や大腿骨近位部(太ももの付け根)の両方の骨を測定するのですが、腰椎に比べて

大腿骨近位部の骨密度が低めの場合があります(ただし、絶対値ではなく、それぞれの部位の若年成人平均値YAMとの比較)。

このような時は、体格などにもよりますが、あまり歩かない、運動をほとんどしない、という場合が多いのです。

 地球上でも・・・骨の健康には運動が必要です。歩くこと以外にもスクワットや「踵落とし」、片脚立ちなど簡単にできること

があります。骨粗鬆症対策の運動についてはNHKの国際放送であるNHKワールドのMedical Frontierという番組で紹介させて

いただきました。この内容はNHKワールドの公式YouTube Channelでも”The Culprit Behind Osteoporosis”(骨粗鬆症の犯人)

という題名で配信されています(現在約49万回再生!)。運動のお話は最後のほうです。下記のURLでご覧下さい。

英語の番組ですが、私は日本語で話しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Cd0YT-OV97c&t=404s