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院長ブログ

体感時間のマネジメント

 猛暑の日々にようやく区切りがついたと思ったら、もう10月の半ばです。時のものさしとしての季節の長さは変わってきたかのようですが、日頃「このごろ月日の流れが早い。」と感じる方も多いのではないでしょうか。また、時計で測った時間が同じでも長く感じたり、短く感じたり、時間の感じ方は様々です。これを「物理的な時間」と「心理的な時間」の差と言うそうです。

 前回のブログで体内時計を取り上げました。体内時計は視床上核にある中枢時計を軸にサーカディアンリズムを形成していますが、時間そのものはどのように感じられているのでしょうか?「心理的な時間」つまり「体感時間」について調べてみたところ、「時間学」がご専門である一川誠先生(千葉大学教授)の著書に行き着きました。それによりますと、人の感覚には視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚といった五感があり、それぞれを知覚する器官がありますが時間を知覚する感覚器官はまだ特定されていないようです。体感時間は代謝、現時点までの経験(例:子供と大人の違い)、注意を向けていることの数、「認知バイアス」などさまざまなことによって規定されるものだそうです。脳のどこかに時間を刻む「パルス発振器」があるにしても体感時間は脳全体のネットワークの中で感じられていると想像しておきたいと思います。

 この中で、体感時間と代謝との関連ですが、一般的に代謝が活発であると時間の流れはゆっくりと感じられるそうです(代謝の領域は広いものですが、ここではエネルギー代謝に限って考えます)。年齢とともに時が経つのを早く感じるのは、代謝が低下してきていることが理由の一つとされています。また、熱を出して寝込んでいる時につらい時間が中々過ぎていかないことには発熱のために代謝が亢進していることが関わっているようです。

 一方、ゆったりした時間を感じるためには運動をして代謝をアップすることは得策でしょう。また、複数のことに注意を向けると体感時間が短くなるとのことです。体感時間を短くしたい時(?)にはご参考に。体感時間のマネジメントは日常生活の心理的「タイパ」を良くするのに役立つかもしれません。